イラストと言えばなくてはならない必須アイテム「ペンタブレット」
たぶんペンタブレットと聞くとまず「ワコム」が一番先に頭に浮かぶと思います。

現在プロとして活躍しているイラストレーターさんは
ワコム製のペンタブレットを使用している方が多いです。
でもワコム製のペンタブレットって今も昔も高いですね…

そんなお悩みの方のために激安ペンタブレット「XP-PEN」製ペンタブレットXP-PEN Deco01 V2についてご紹介したいと思います。

ワコム製Cintiq13HD(2013年モデル)→XP-PEN Deco01 V2に乗り換えた
最近仕事でイラスト案件が入ってきたので3年ぶりにペンタブレットを新調しました。
筆者が以前使っていたのはワコム製Cintiq13HD(2013年モデル)液晶ペンタブレット(通称・液タブ)です。
今回乗り換えたのはXP-PEN Deco01 V2の板タブレット(通称・板タブ)です。
- 板タブとは
- PC画面を見ながら、手元のタブレットにペンを動かしてイラストを描くペンタブレットです。

- 液タブとは
- ペンタブレット本体に液晶モニターがついているペンタブレットで、本体のモニターに直接ペンを動かしてイラストを描くペンタブレットです。

液タブと板タブの違いを詳しく書くと
液晶ペンタブレット | 板タブレット |
---|---|
液晶モニターに直接描く | PC画面を見ながら描く |
アナログ感覚で描くので慣れるのが比較的楽 | アナログ感覚で描かないので慣れるのに時間がかかる |
価格が高い(数万円~数十万円) | 価格が安い(数千円~数万円) |
本体は重い | 本体は軽い |
接続するコードが多い | 接続するコードが少ない |
何故液タブから板タブに変えたというと
- 前のめりで作業するので肩こり腰痛などになりやすくなった
- 手元の液晶と本体のPCを見ながら作業するので目が疲れやすくなった
- 液タブ本体がすぐ熱くなる(仕組み上どうしてもそうなるらしいです)
- 利き手で画面が隠れて描きづらい(画面が小さかったせいもあるかな)
これらは液タブを使うときに起こるデメリットです。
・前のめりで作業するので肩こり腰痛などになりやすくなった
液タブだと下を向く姿勢になるので(机に座ってノートに記入する姿勢と同じイメージ)、それが長時間続くと、首や肩、腰に負担がかかり、肩こり、腰痛になりやすいです。筆者はその他にも首こりにもなりました。
こういったことは結構前から問題視されています。
・手元の液晶と本体のPCを見ながら作業するので目が疲れやすくなった
液タブだと作業中は液タブ本体のモニターを見ながら作業するので、イラストが完成したあともPCの大きなモニターで全体的なチェックと色など細かい箇所の確認をしていたので、液晶を見る時間が増えたので目が疲れやすくなってしまったんですよね。
・液タブ本体がすぐ熱くなる
液タブは板タブと違って熱くなりやすいです。少し液タブを使ってみてモニターを触ったら結構熱くなります。
・利き手で画面が隠れて描きづらい
液晶モニターに直接イラストを描いていると、例えば、キャラクターを描くときに、そのキャラクターの左側を描いているとペンを持っている手で右側が隠れてしまっていて描き終えて全体を見てみるとバランスが崩れている、といったことがありました。
なので、板タブは基本PC画面をまっすぐ見て描くので利き手で隠れることはなく、姿勢はそこまで悪くなりませんし、本体も液晶がないので熱くなりません。 その分アナログ感覚で描くのではないので慣れるのに時間は必要ですが。
ちなみに液晶ペンタブレットは液晶モニターが付いているので「パソコンがなくても液タブだけで動かせる」と思われがちですが、液タブも板タブと同様、 パソコン環境は必須ですのでお間違いないように。
XP-PEN Deco01 V2を購入した理由は、
- 価格がワコム製品より安い
- 付属イラストソフトが必要ない(筆者はもうイラストソフト持っているので)
- 本体デザインに惹かれた
- 大きさがちょうどいい
です。やっぱり決め手になったのは「価格がワコム製品より安い」ですね。
ワコム製の板タブレットでも入門用で中ぐらいの大きさの製品でも2万円以上するのです。
実際にプロのイラストレーターさんやクリエイターさんが使っているワコム製 intuos Proでも一番小さいサイズで公式ストアで29,700円もします。
筆者は家電量販店でXP-PEN Deco01 V2を購入して値段は6,000円ぐらいで購入できました。
開封の儀・パッケージがシンプルで取り出しやすい!

まずパッケージが取り出しやすかったです。 横にスライドしてあとは開くとペンタブ本体が最初にあって下の方にシンプルにUSBケーブルなどオプションパーツが入っていました。 Cintiq13HD(2013年モデル)だとオプションパーツを入れる箇所が多く、わかりづらくて取り出すときに「しまう時これは迷ってしまわないか?」とか思ってしまいました。
XP-PEN Deco01 V2の中身は
- ペンタブレット本体
- タッチペンP05
- ペンスタンド
- 替え芯×8
- ペンタブ本体の保護フィルム
- 2本指グローブ
- クイックガイド
- USBケーブル
- OTG変換アダプタ(Type-C用、microUSB用の2個)
が入っていました。
XP-PEN公式サイトに日本語のマニュアルがダウンロードできるので、初めてセットアップする方はこちら読んでみてください。
XP-PEN Deco01 V2の本体デザイン

ペンタブレット本体の表面は凹凸なく平面なデザインでした。
付属でついていた保護フィルムがペーパーライクに近い感触で、ペンを走らせるとストレスフリーでした。 大抵こういったものは別売りになっているのですが、付属でついているのがユーザビリティで嬉しい。
ペーパーライクフィルムとは、質感が紙みたいな描き心地のフィルムで、iPadやペンタブをそのまま使うと画面や表面がツルツルして描きづらいのを、こちらのフィルムを貼って紙に描いている感覚で描きやすくなる、というものです。
本体に8個のエクスプレスキーがついていてショートカットを割り当てることができるのでキーボードショートカットが面倒って方は、そちらを使って効率化することもできます。
ちなみに筆者はYouTubeの動画を参考にして裏面左右上部にペットボトルの蓋を両面テープで取り付けて傾きをつけて描きやすくしています。
筆圧感知レベルが最上位!8192レベル!
XP-PEN Deco01 V2で一番驚いたのは筆圧感知レベルです。
- 筆圧感知とは
- 「ペンに掛ける筆圧でブラシの太さや細さを変更する」という機能です。
強い筆圧ならブラシが太く、弱い筆圧ならブラシが細くなるということです。
筆圧感知レベルが高ければ高いほど、正確に強弱をつけたタッチが幅広くできてイラストの表現方法が拡大します。
XP-PEN Deco01 V2は8192レベル!と現状筆圧レベル最高値です。
描き味がすごい!ほとんどかすれることがない! 自分の思った通りに線や塗りを表現できています! ワコム製ペンタブレットの筆圧感知レベルも最高で8192レベルなのでさすがとしか言いようがありません。
負担激減!ペン先が軽くて描きやすい!

あと付属のタッチペンが軽いのも良かったです。すいすいとペンが動かせます。 ワコム製のタッチペンと同じ感覚で使う事が出来ました。
ペン先も沈みこみがなく、描きづらさをほとんど感じませんでした。 ペンの反応速度も速くペンを動かしてもしっかりカーソルがついてきてくれました。
そしてペン先の周りも太いので人差し指と親指の負担もそれほど大きくはありません。 ちなみに充電不要でずっと使えます! イラストは描くのはどうしても長時間かかりますからこれは嬉しいですね。
携帯性も抜群!本体も軽くて持ち運びしやすい
デザイン系の専門学校に通っている方やデザイナーの方はペンタブレットを学校や職場に持ち込みたい場合もありますよね。
あまり大きかったり重かったりするとリュックやカバンに入らなくて持ち運びも大変ですよね。
大きさも351mm×217mmと比較的デスクに置きやすいサイズになっています。 本体の厚さは8mmと比較的薄いので重量も軽かったです。 PC用リュックサックにいれてもそれほど重みを感じなかったので 携帯性も良いと思います。
XP-PEN Deco01 V2評価まとめ・この価格帯で圧倒的お得感!
今回XP-PEN Deco01 V2を使ってみての感想は、セットアップが簡単で、使う分には体感ストレスフリーで、 十分イラストを描ける性能でした。ペンタブレットを初めて触る方、ワコム製ペンタブにこだわらない方ならば是非オススメしたい製品です。
またこれだけサイズ、重さ、機能、性能で価格が10,000円もかからないというのはお得です。
他にもXP-PENは液タブ、ワイヤレスの板タブも発売していて、使ってみた感想は高評価という話をよく聞きます。
液タブ、板タブ両方ともワコム製品よりも安く手に入るのでペンタブレット購入を考えている方、XP-PENを検討してみてはいかがでしょうか?

その他のXP-PEN製ペンタブレットの商品ラインナップ
XP-PENは今回紹介した板タブの他に液タブも販売しています。 そのなかで筆者がおすすめな商品をご紹介します。
・Deco01 V2
こちらは今回筆者が購入し、ご紹介したペンタブレットです。イラストを描くペンタブレットで一番お安い値段になっております。
・Deco03
こちらはUSBケーブル接続とワイヤレス接続どちらでも可能な機種です。 お値段は10,000円台と少し高いですが、USBケーブルあるとどうしても気になる人は邪魔になってしまうので利便性からこちらの方が良いのかもしれません。 ただ傾き検知がないので、ペンの傾きで濃淡を表現したい方は考えた方が良いかも。
※傾き検知→ペンの傾きを検知してブラシの濃淡などを反映させてくれる機能。鉛筆を手前に傾けると太くなって陰影が描けるようになる感じです。
・Deco Pro Small
こちらは2018年度グッドデザイン賞、2019年度レッド・ドット・デザイン賞を受賞したという機種です。SサイズとMサイズがありますが、Sサイズでも作業領域と本体サイズはWacomのIntuos Proとほぼ同じぐらいなので21.5インチぐらいのモニタならSサイズでも作業は問題ないです。
・Artist 15.6 Pro
その他にも液タブもあります。15.6インチとやや大きめのディスプレイですが、価格が4万円台と、お安いです。
・Artist22 R Pro
こちらが今XP-PEN製ペンタブレットで一番高価な液タブです。21.5インチのハイエンドモデルだそうです。USB Type-CからUSB Type-Cへの接続が可能でHDMIケーブルなしでスッキリに接続できます。
液タブはHDMI端子で映像出力をしていて、例えばiMacだとHDMI端子を接続するポートがないのでiMac専用のHDMI変換アダプターを別途用意しないといけないのですが、こちらのArtist22 R Proは変換アダプターなしでUSB Type-CでiMacに接続できます。また、背面にVESAマウントがついていまして、Artist22 R Proを壁につけて固定させたり、別売りのディスプレイアームを取り付けて配置の自由度が高められるので作業環境が狭い方や作業環境にこだわりたい方のための作りになっています。
筆者も凄く欲しい…